D-Light AFシステムによる気管支蛍光画像診断の有用性

わが国に初めて導入された,蛍光気管支鏡D-LightAFシステムを用いて扁平上皮化生,早期癌,進行癌の蛍光診断を行い,画像・操作性・臨床評価を施行したので報告する.D-LightAFシステム(Karl Storz,Tuttlingen Ger-many)の光源にはxenon 1ampが使用され,白色光(white light:WL)モード,自家蛍光(autofluorescence:AF)モード,5-aminolevulinicacid(ALA)モードの3モードで病巣観察できる.励起光は380〜440nmの青色光が選択され,先端出力は50mWである.喀痰細胞診異常所見3例,早期癌症例2例,早期...

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Veröffentlicht in:気管支学 2002/05/25, Vol.24(4), pp.295-301
Hauptverfasser: 古川, 欣也, 三浦, 豊章, 斎藤, 誠, 池田, 徳彦, 奥仲, 哲弥, 小中, 千守, 加藤, 治文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:わが国に初めて導入された,蛍光気管支鏡D-LightAFシステムを用いて扁平上皮化生,早期癌,進行癌の蛍光診断を行い,画像・操作性・臨床評価を施行したので報告する.D-LightAFシステム(Karl Storz,Tuttlingen Ger-many)の光源にはxenon 1ampが使用され,白色光(white light:WL)モード,自家蛍光(autofluorescence:AF)モード,5-aminolevulinicacid(ALA)モードの3モードで病巣観察できる.励起光は380〜440nmの青色光が選択され,先端出力は50mWである.喀痰細胞診異常所見3例,早期癌症例2例,早期癌photodynamic therapy(PDT)後再発症例2例,進行癌症例2例に対し蛍光診断した.喀痰細胞診異常所見3例中2例にAF所見陽性を認め,生検にて中等度異型扁平上皮化生と診断された.他の1例は,AF所見陰性で末梢の小型肺癌であった.早期癌の2例はAF所見陽性で,1例はPDT直前にAFとALAモードで再度診断されたがAFモードでも十分にフォトフリンの蛍光観察可能であった.PDT後再発症例2例でAF所見陽性であったが,前回のPDTに反応した部位は周囲の正常部位も含めて全体に陽性所見を示すため,再発部位の特定には蛍光診断は有用でなかった.進行癌の2例では,浸潤範囲の同定に有効であった.本システムはコンパクトで容易にモード変換可能で操作性に優れていた.蛍光画像も従来のlung imagingf 1uores-cence endoscope(LIFE)システムと同等の画質が得られた.気管支早期病変の診断としてD-Light AFシステムは今後わが国でも普及していく診断装置であると確信する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.24.4_295