右下葉スリーブ切除術と右S2区域切除術の組み合わせで肺摘除術を回避し得た転移性肺腫瘍(直腸癌)の1例(第25回日本気管支学会総会)
【症例】症例は59歳男性. 平成6年, 直腸癌手術(低位前方切除術). 平成9年, 肝転移に対する肝部分切除術. 平成12年5月, 右肺門部に40mm大の腫瘤を指摘され, 精査のため当科外来を受診. 胸部CTにて右S6を中心に上葉へ浸潤する腫瘤を認めた. 気管支鏡にて右B6は閉塞. 同部からの擦過細胞診で腺癌の診断を得た. 腫瘍マーカーではCEAのみ5.7と軽度上昇していた. まずTaxol(60mg/mm)+CBDCA(AUC=1.25)(週1回)を6週投与したが腫瘍の増大とCEAの上昇を認めたため, 手術療法を選択した. 胸部CTと気管支鏡所見からは右S6からS2かけて腫瘍が存在したため,...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2002/04/15, Vol.24(3), pp.251 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【症例】症例は59歳男性. 平成6年, 直腸癌手術(低位前方切除術). 平成9年, 肝転移に対する肝部分切除術. 平成12年5月, 右肺門部に40mm大の腫瘤を指摘され, 精査のため当科外来を受診. 胸部CTにて右S6を中心に上葉へ浸潤する腫瘤を認めた. 気管支鏡にて右B6は閉塞. 同部からの擦過細胞診で腺癌の診断を得た. 腫瘍マーカーではCEAのみ5.7と軽度上昇していた. まずTaxol(60mg/mm)+CBDCA(AUC=1.25)(週1回)を6週投与したが腫瘍の増大とCEAの上昇を認めたため, 手術療法を選択した. 胸部CTと気管支鏡所見からは右S6からS2かけて腫瘍が存在したため, 右下葉スリーブ切除術と右S2区域切除術の組み合わせで肺摘除術を避けうると判断した. 右後側方切開, 第5肋間で開胸した. 胸腔内に癒着や胸水を認めず. 腫瘍は右S6中心で径約50mm大, 分葉不全部からS2へ直接浸潤していた. 右下葉スリーブ切除術と右S2区域切除術を組み合わせて腫瘍を切除した. 肺区域切除面には有茎性前縦隔脂肪組織を逢着し閉胸した. 術後22日に退院した. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.24.3_251_4 |