外傷性気道損傷に対する手術症例の検討(第25回日本気管支学会総会)
【目的】近年, 気道に対する外科療法は手術手技の向上と手術器材の進歩により安全にまた確実に施行できるようになってきた. そこで今回, 当施設にて経験した外傷性気道損傷症例のうち手術を施行した症例を検討したので報告する. 【対象】過去約10年間において外傷性気道損傷症例のうち, 手術を施行した5例を対象とした. 年齢は17歳から68歳で, 全例男性であった. 気道損傷部位は左主気管支が3例で気管が2例であった. 気道損傷の原因は交通事故が4例, 頚部刺創が1例であった. 【結果】受傷後早期に手術可能であった気管損傷の2例は直接縫合が可能で術後良好な経過を呈した. また受傷後早期に手術可能であった...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2002/04/15, Vol.24(3), pp.245 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】近年, 気道に対する外科療法は手術手技の向上と手術器材の進歩により安全にまた確実に施行できるようになってきた. そこで今回, 当施設にて経験した外傷性気道損傷症例のうち手術を施行した症例を検討したので報告する. 【対象】過去約10年間において外傷性気道損傷症例のうち, 手術を施行した5例を対象とした. 年齢は17歳から68歳で, 全例男性であった. 気道損傷部位は左主気管支が3例で気管が2例であった. 気道損傷の原因は交通事故が4例, 頚部刺創が1例であった. 【結果】受傷後早期に手術可能であった気管損傷の2例は直接縫合が可能で術後良好な経過を呈した. また受傷後早期に手術可能であった主気管支損傷の1例も気管支管状切除により肺温存が可能であり良好な結果を得た. しかし, 他の臓器損傷を合併したり, 長期経過観察されていた主気管支損傷の2例は気管支再建を試みるも最終的には肺摘除を施行せざるを得なかった. 【結論】1)外傷性気道損傷に対する手術症例について検討した. 2)外傷性気道損傷では損傷部位確定のための早期診断が重要である. 3)気管支損傷の場合は肺温存にために出来うる限り早期に手術をすべきである. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.24.3_245_3 |