気管支喘息, COPDにおける拡大気管支ビデオスコープ(側視型)による粘膜下血管の検討当NBI imagingを用いた観察
【目的】オリンパスと共同開発した拡大気管支ビデオスコープを用いて, 喘息, COPD患者の気管支粘膜下血管について検討した. 【方法】健常者15名(group A)および, 当院通院中の無治療喘息患者5名(group B), 吸入ステロイド治療を受けている安定した喘息患者11名(うち2名は咳喘息;group C), COPD患者5名(group D)の計36名を対象とし, 気道下部の異なった3視野で気道壁の写真を撮影し, 単位面積あたりの血管の面積の割合と, 血管の総延長について検討を行った. 次にnarrow band imaging(NBI)を用いて, 青, 緑, 赤の3色の光学的な性質の...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2002, Vol.24 (3), p.231-231 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】オリンパスと共同開発した拡大気管支ビデオスコープを用いて, 喘息, COPD患者の気管支粘膜下血管について検討した. 【方法】健常者15名(group A)および, 当院通院中の無治療喘息患者5名(group B), 吸入ステロイド治療を受けている安定した喘息患者11名(うち2名は咳喘息;group C), COPD患者5名(group D)の計36名を対象とし, 気道下部の異なった3視野で気道壁の写真を撮影し, 単位面積あたりの血管の面積の割合と, 血管の総延長について検討を行った. 次にnarrow band imaging(NBI)を用いて, 青, 緑, 赤の3色の光学的な性質の差からそれら血管の粘膜下の深さを推定した, 【結果】group Aはgroup B, group Cと比較し血管面積の割合, 血管の総延長ともに有意に高値であった. またgroup Cではgroup Bよりも血管増生が軽度である傾向が認められた. group Dは健常者と差はなかった. NBI imagingで分析した結果, 喘息患者では青色成分の多い血管数が増加していたことから, 増生していた血管は粘膜面の比較的浅い部位の物であることが推測された. 【結論】喘息患者では病期初期から健常者と比較し気道の粘膜面の浅い部位に血管増生が生じているが, ステロイド吸入によってこの増生が抑制される可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0287-2137 |