気管支喘息患者、COPD患者における気管支粘膜下の血管新生、増生とVEGFの関与についての検討(第25回日本気管支学会総会)

炎症や悪性腫瘍浸潤に伴う血管新生における血管内皮増殖因子の一つとしてvascular endotherial growth factor(VEGF)があるが, 気管支喘息, COPDの気道局所における検討は少ない. 気管支喘息患者およびCOPD患者における気管支粘膜下の血管新生とVEGFの関与について検討した. 悪性腫瘍を合併した喘息患者10名およびCOPD患者8名の手術肺標本の気管支肺組織をVEGF, CD31, tryptase, CD34, CD68, EG2に対する抗体で免疫染色を行った. CD31陽性の血管数, 各抗体陽性の細胞数は各々異なる5視野で, 基底膜から150mm以内と気管...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2002/04/15, Vol.24(3), pp.194
Hauptverfasser: 橋本, みどり, 田中, 裕士, 鈴木, 一彦, 田中, 紳太郎, 大芦, 研輔, 寺本, 信, 阿部, 庄作
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:炎症や悪性腫瘍浸潤に伴う血管新生における血管内皮増殖因子の一つとしてvascular endotherial growth factor(VEGF)があるが, 気管支喘息, COPDの気道局所における検討は少ない. 気管支喘息患者およびCOPD患者における気管支粘膜下の血管新生とVEGFの関与について検討した. 悪性腫瘍を合併した喘息患者10名およびCOPD患者8名の手術肺標本の気管支肺組織をVEGF, CD31, tryptase, CD34, CD68, EG2に対する抗体で免疫染色を行った. CD31陽性の血管数, 各抗体陽性の細胞数は各々異なる5視野で, 基底膜から150mm以内と気管支全層で検討した. 気管支粘膜下の血管数および血管の占める面積の割合(%vascularity)は基底膜から150mm以内で, 喘息患者でCOPD患者に比べ有意に多く, 気管支全層でもその傾向が認められた. またステロイド未使用喘息患者において, VEGF陽性細胞数が多いほどFEV1%, FEV1が少ない傾向にあり, 気管支喘息患者において各炎症細胞が産生するVEGFは, 血管新生および呼吸機能に影響を与えていると考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.24.3_194_4