内視鏡的YAGレーザー治療後に外科的切除を行った5例の検討

内視鏡的YAGレーザー治療を行うことにより外科的切除を施行し得た5症例を報告する. 【症例1】55歳男性. 左肺癌肉腫：左主気管支浸潤に対してレーザー治療後, 14日目に左スリーブ上薬切除を施行した【症例2】43歳男性. 肺腺癌：縦隔リンパ節転移の気管分岐部から右主気管支への浸潤に対して, レーザー治療後23日目に, 右上葉及び気管分岐部切除再建(Montage type)を施行した. 【症例3】64歳女性. 気管原発腺様嚢胞癌：気管狭窄に対してレーザー治療後, 24日目に気管管状切除術を施行した. 【症例4】65歳男性. 転移性甲状腺腫瘍：気管浸潤に対してレーザー治療後, 9日目に甲状腺左葉切除・気管部分切除再建を施行した. 【症例5】55歳女性. 食道癌：気管浸潤に対してレーザー治療後, 10日目に右開胸食道亜全摘, 気管模様部広背筋充填術を施行した. 内視鏡的YAGレーザー治療は, 食道狭窄による緊急的状況を脱し, 外科切除を含めた集学的治療を開始する上での初期治療として有用であると考えられた.