気管支過誤腫の1例

気管支過誤腫は稀な疾患である. 今回我々は気管支拡張症の経過観察中に, 胸部CTで経時的に増大する石灰化を指摘され, 気管支鏡下生検で気管支過誤腫と診断された1例を経験したので報告する. 症例は65歳, 男性で主訴は咳嗽, 喀痰. 3~4歳頃より小児喘息と診断され咳嗽, 喀痰が多かった. 既往歴では20歳頃, 肺結核疑いで入院歴あり. 現病歴は, 2001年2月7日に近医からの依頼にて当院で行った胸部CTで右中間気管支幹の石灰化の増大を指摘され当科外来を紹介受診. 2月21日に行った気管支鏡検査で右中間気管支幹に右下葉気管支をほぼ閉塞する表面平滑な腫瘍を認めた. 同日の生検では, 確定診断に至...

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Hauptverfasser: 副島佳文, 佐伯幸子, 坂井裕之, 下田照文
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:気管支過誤腫は稀な疾患である. 今回我々は気管支拡張症の経過観察中に, 胸部CTで経時的に増大する石灰化を指摘され, 気管支鏡下生検で気管支過誤腫と診断された1例を経験したので報告する. 症例は65歳, 男性で主訴は咳嗽, 喀痰. 3~4歳頃より小児喘息と診断され咳嗽, 喀痰が多かった. 既往歴では20歳頃, 肺結核疑いで入院歴あり. 現病歴は, 2001年2月7日に近医からの依頼にて当院で行った胸部CTで右中間気管支幹の石灰化の増大を指摘され当科外来を紹介受診. 2月21日に行った気管支鏡検査で右中間気管支幹に右下葉気管支をほぼ閉塞する表面平滑な腫瘍を認めた. 同日の生検では, 確定診断に至らなかったが後日の再検で軟骨組織が得られ気管支過誤腫と診断した. 治療は左下葉に気管支拡張症があるため, 肺機能の温存を図るため右下葉切除は避け, 気管支鏡下アルゴンプラズマ凝固を行った. 気管支壁外にも腫瘍があるため根治性はなかったが, 底区枝の開存が得られた.
ISSN:0287-2137