肺癌を疑う末梢病変に対する極細径気管支鏡による生検
〔目的〕極細径気管支鏡を用いて肺野末梢病変の診断を行い, 生検診断における正診率, 部位との関係, 至適生検個数につき検討した. 〔対象と方法〕1998年12月から49例の肺癌を疑う末梢腫瘤性病変に対し, 極細径OLYMPUS社製BF-XP40を用い生検を行った. 内訳は男/女:37/12, 36-80歳(中央値60)であった. 病変部位の記載, 観察の後, 生検を可能な限り10個採取し, 洗浄細胞診を追加した. 電子内視鏡による中枢気管支の観察は行っているが, 生検は極細径気管支鏡のみによる. 〔結果〕診断は腺癌:24, 扁平上皮癌:9, 大細胞癌:3, 小細胞癌:1, カルチノイド:1,...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2001, Vol.23 (3), p.38-38 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕極細径気管支鏡を用いて肺野末梢病変の診断を行い, 生検診断における正診率, 部位との関係, 至適生検個数につき検討した. 〔対象と方法〕1998年12月から49例の肺癌を疑う末梢腫瘤性病変に対し, 極細径OLYMPUS社製BF-XP40を用い生検を行った. 内訳は男/女:37/12, 36-80歳(中央値60)であった. 病変部位の記載, 観察の後, 生検を可能な限り10個採取し, 洗浄細胞診を追加した. 電子内視鏡による中枢気管支の観察は行っているが, 生検は極細径気管支鏡のみによる. 〔結果〕診断は腺癌:24, 扁平上皮癌:9, 大細胞癌:3, 小細胞癌:1, カルチノイド:1, 転移性肺癌:3, 結核:2, 炎症:2, 未診断:4. 右側病変23(上葉:13, 中葉:3, 下葉:7)左側病変26(上区:12, 舌区:3, 下葉:11). 末梢肺癌の正診率は70%, 洗浄細胞診との合計で80%であった. 〔結語〕1. 電子内視鏡に比べ, 末梢病変に近接することができる. 2. 尖形狭窄や圧排など間接的な所見が存在し, その先の病変に生検鉗子を的中しうる. 3. 生検材料は小さいが, 出血が少量で, 末梢気管支に楔入した状態で多数の検体を得ることができる. 至適な生検個数について報告の予定である. |
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ISSN: | 0287-2137 |