経気管支超音波診断(EBUS)による腫瘍の気管支壁深達度とリンパ節転移の評価
中枢気道に存在する腫瘍の進展範囲を把握することは, 手術術式を選択する上で重要な要素となる. 特に腫瘍の気管支壁外浸潤および気管支周囲リンパ節転移の有無を確認することは, 病期決定および気管支切離線の決定にとって最も重要な点と思われる. 今回われわれは中枢気道病変の気管支壁深達度および気管支周囲組織への進展, さらにリンパ節転移に関してEBUSの診断能を胸部CT写真および病理組織標本と比較することにより検討した. 対象は気管支鏡にて異常所見を認めた26例(肺癌25例, 転移性肺腫瘍1例)である. オリンパス製UM3R(20Mz)およびEUM-3, MH240を用いて, EBUSによる腫瘍の気管...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2001, Vol.23 (3), p.37-37 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 中枢気道に存在する腫瘍の進展範囲を把握することは, 手術術式を選択する上で重要な要素となる. 特に腫瘍の気管支壁外浸潤および気管支周囲リンパ節転移の有無を確認することは, 病期決定および気管支切離線の決定にとって最も重要な点と思われる. 今回われわれは中枢気道病変の気管支壁深達度および気管支周囲組織への進展, さらにリンパ節転移に関してEBUSの診断能を胸部CT写真および病理組織標本と比較することにより検討した. 対象は気管支鏡にて異常所見を認めた26例(肺癌25例, 転移性肺腫瘍1例)である. オリンパス製UM3R(20Mz)およびEUM-3, MH240を用いて, EBUSによる腫瘍の気管支壁深達度を試みた. さらに肺癌8例に対しリンパ節腫大の評価を行なった. リンパ節転移は短径10mm以上で円形の場合に転移陽性とした. 腫瘍の気管支鏡所見は結節隆起型14例, ポリープ型7例, 表層進展型5例であった. EBUS所見では気管支軟骨層の破壊を基準に見たところ, 8例が気管支壁内, 18例が気管支壁外浸潤と判定され, いずれも病理所見と一致した. EBUSによる肺門・肺内リンパ節(LN)#10, 11, 12, 13の描出能も良好で, 特に肺内リンパ節腫大による転移の評価はCTよりも優れていると思われた. EBUSは気管支軟骨層を基準として腫瘍の気管支壁深達度を評価する上で, 有用な評価方法になり得た. また肺内リンパ節転移に対しても有用な評価法と思われた. |
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ISSN: | 0287-2137 |