当院におけるエリスロマイシン療法抵抗性のびまん性汎細気管支炎症例の検討

当科にて現在加療中のびまん性汎細気管支炎(DPB)症例のうちエリスロマイシン(EM)療法無効例3例について検討した。症例1は画像上気腫性変化が強いDPBであり, 発症後約20年位でEM療法を開始したが, 徐々に治療抵抗性となった。症例2は発症時から緑膿菌感染が持続し, EM療法を開始していたが, 発症後9年の経過で気管支拡張症の増悪に伴い難治傾向となった。症例3は高齢発症の気腫性変化の強いDPBであり, 発症後9年位からEM療法開始したが, 気管支拡張症増悪と緑膿菌の持続排菌に伴い難治性となっている。EM療法は罹病期間が長く, 緑膿菌を持続排菌している気管支拡張性変化の強いDPB症例や気腫性変...

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Veröffentlicht in:気管支学 2000/09/25, Vol.22(6), pp.426-433
Hauptverfasser: 大島, 美紀, 粟屋, 幸一, 藤井, 隆之, 桑原, 正雄, 宮澤, 輝臣, 長谷川, 健司, 石岡, 伸一, 山木戸, 道郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:当科にて現在加療中のびまん性汎細気管支炎(DPB)症例のうちエリスロマイシン(EM)療法無効例3例について検討した。症例1は画像上気腫性変化が強いDPBであり, 発症後約20年位でEM療法を開始したが, 徐々に治療抵抗性となった。症例2は発症時から緑膿菌感染が持続し, EM療法を開始していたが, 発症後9年の経過で気管支拡張症の増悪に伴い難治傾向となった。症例3は高齢発症の気腫性変化の強いDPBであり, 発症後9年位からEM療法開始したが, 気管支拡張症増悪と緑膿菌の持続排菌に伴い難治性となっている。EM療法は罹病期間が長く, 緑膿菌を持続排菌している気管支拡張性変化の強いDPB症例や気腫性変化の強いDPB症例に対して効果不十分であった。EM療法無効例は発症からEM療法開始までの期間が長い傾向にあったため, 進行した段階からではなく発症時から投与した方がよいと思われた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.22.6_426