一側無気肺にExpandable Metallic Stentを留置した悪性腫瘍5症例の経験
一側無気肺を呈した末期肺癌4例および手術不能の食道癌1例の左または右主気管支にexpandable metallic stent(EMS)を留置した5症例の経験から, EMS留置の適応について検討した。5症例の内訳は女性3例(左2, 右1例), 男性2例(左右各1例)である。右無気肺の男性例で上葉に無気肺を残したが, 4例は完全に無気肺を解消することが可能であった。EMS留置後, 食道癌の1女性例を除いて, 化学療法, 放射線照射, 局所療法, stent in stentなどの追加治療が行われた。予後は, EMS留置から死亡までの日数としたが, その平均は332.4日で, この間EMSの欠点...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2000/09/25, Vol.22(6), pp.409-414 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 一側無気肺を呈した末期肺癌4例および手術不能の食道癌1例の左または右主気管支にexpandable metallic stent(EMS)を留置した5症例の経験から, EMS留置の適応について検討した。5症例の内訳は女性3例(左2, 右1例), 男性2例(左右各1例)である。右無気肺の男性例で上葉に無気肺を残したが, 4例は完全に無気肺を解消することが可能であった。EMS留置後, 食道癌の1女性例を除いて, 化学療法, 放射線照射, 局所療法, stent in stentなどの追加治療が行われた。予後は, EMS留置から死亡までの日数としたが, その平均は332.4日で, この間EMSの欠点とされる破損, 逸脱などは全くみとめられなかった。また, 呼吸困難は死に至るまで回避することができた。さらに, 右上葉支入口部, 左上幹入口部にstentがおよぶ場合にはEMSであればこそ無気肺の完全な改善が認められたと思われる症例があり, このような例ではtube状のstentより, EMSの方がよい適応となるものと示唆された。これらのことから, 気管では若干の問題があり, EMSの適応は限られるものの, 主気管支においてはEMSは十分使用に耐えうるばかりでなく, 症例によっては積極的に使用する価値があるものと考えられた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.22.6_409 |