高齢者誤嚥性肺炎によるARDSの1例

近年, 高齢者肺炎の発症機序の重要な原因として, 口腔内の嫌気性菌に加え, 常在しにくい弱毒グラム陰性菌や分泌物の不顕性誤嚥が報告されている. 当院にて検出された高齢者の喀痰, 吸引痰などにおける細菌構成の検討と若干の文献的考察を加えて高齢者肺炎・ARDSの発症治療について報告する. 症例は73歳女性. 両肺にびまん性浸潤影を認め, 咽頭部および気管支鏡下吸引物痰培養より起炎菌の1つと考えられたProteus mirabilusが検出. 治療として発症初期に抗生物質による気管支腔内洗浄と人工呼吸管理下, メチルプレドノゾロン500mg3日間投与, 抗生物質の全身投与にて救命し得た....

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Hauptverfasser: 巻幡清, 江田良輔, 宮原信明, 森山道彦, 日山篤人, 村上一生, 近森研一, 小原弘之, 国近尚美, 青江啓介, 前田忠士, 竹山博泰, 内田亨, 遠藤定紀
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 高齢者肺炎の発症機序の重要な原因として, 口腔内の嫌気性菌に加え, 常在しにくい弱毒グラム陰性菌や分泌物の不顕性誤嚥が報告されている. 当院にて検出された高齢者の喀痰, 吸引痰などにおける細菌構成の検討と若干の文献的考察を加えて高齢者肺炎・ARDSの発症治療について報告する. 症例は73歳女性. 両肺にびまん性浸潤影を認め, 咽頭部および気管支鏡下吸引物痰培養より起炎菌の1つと考えられたProteus mirabilusが検出. 治療として発症初期に抗生物質による気管支腔内洗浄と人工呼吸管理下, メチルプレドノゾロン500mg3日間投与, 抗生物質の全身投与にて救命し得た.
ISSN:0287-2137