肺結核疑い症例に対する気管支鏡検査の有用性について
〔目的〕胸部エックス線所見より肺結核を疑うも喀痰の検査からは確定診断に至らない症例は多い. そのような症例に対して気管支鏡検査が行われることが多いが, その有用性については一定の見解は得られていない. そこで今回それらの症例に対する気管支鏡検査の有用性について検討した. 〔対象と方法〕画像上, 肺結核が疑われたが喀痰の塗沫とPCR法で結核菌を証明できなかった症例61(男性41, 女性20)例(平均年齢47.8歳)を対象とし, 全例に気管支鏡検査を施行した. 気管支鏡下の擦過法による塗沫・培養と気管支洗浄液のPCR法で結核菌の検索をし, 気管支鏡下肺生検の病理診断も含めて, その陽性率を比較し有...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2000, Vol.22 (3), p.43-43 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕胸部エックス線所見より肺結核を疑うも喀痰の検査からは確定診断に至らない症例は多い. そのような症例に対して気管支鏡検査が行われることが多いが, その有用性については一定の見解は得られていない. そこで今回それらの症例に対する気管支鏡検査の有用性について検討した. 〔対象と方法〕画像上, 肺結核が疑われたが喀痰の塗沫とPCR法で結核菌を証明できなかった症例61(男性41, 女性20)例(平均年齢47.8歳)を対象とし, 全例に気管支鏡検査を施行した. 気管支鏡下の擦過法による塗沫・培養と気管支洗浄液のPCR法で結核菌の検索をし, 気管支鏡下肺生検の病理診断も含めて, その陽性率を比較し有用性について検討した. 〔結果〕全症例中の塗沫陽性率は34.4%, 培養陽性59.0%, PCR法44.3%, 病理診断率55.7%であった. また, 塗沫陰性症例での培養陽性42.5%, PCR法17.5%, 病理診断率42.5%であった. 〔まとめ〕塗沫陰性中の病理診断率は42.5%で, 塗沫陰性中のPCR法陽性率よりも高く, 培養陽性率と同等であり, 気管支鏡検査を行うにあたって肺生検を行えば, 早期診断を得ることができる症例があり有用と思われた. |
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ISSN: | 0287-2137 |