薬剤リンパ球刺激試験陽性, 薬剤チャレンジテスト陰性の特発性好酸球性肺炎の1例

症例は69歳女性。打撲による疼痛のため, 今回の好酸球性肺炎発症の1カ月前からナプロキセンを服用しており, 10日前から感冒様症状のためパブロンS^[○!R]を服用していた。その後しだいに咳嗽が憎悪し微熱も出現した。胸部X線上両側上肺野に浸潤影を認め, 同部の経気管支肺生検にて好酸球性肺炎と診断した。薬剤リンパ球刺激試験(drug lymphocyte stimulation test DLST)にてパブロンS^[○!R]中のアセトアミノフェンが陽性であったため原因薬剤と考え, 確認のために患者の同意を得てチャレンジテストを行ったが結果は陰性であった。DLSTが陽性であってもその薬剤が原因でな...

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Veröffentlicht in:気管支学 2000/03/25, Vol.22(2), pp.98-103
Hauptverfasser: 阿保, 未来, 中村, 裕行, 斉藤, 勝彦, 安井, 正英, 藤村, 政樹, 松田, 保
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は69歳女性。打撲による疼痛のため, 今回の好酸球性肺炎発症の1カ月前からナプロキセンを服用しており, 10日前から感冒様症状のためパブロンS^[○!R]を服用していた。その後しだいに咳嗽が憎悪し微熱も出現した。胸部X線上両側上肺野に浸潤影を認め, 同部の経気管支肺生検にて好酸球性肺炎と診断した。薬剤リンパ球刺激試験(drug lymphocyte stimulation test DLST)にてパブロンS^[○!R]中のアセトアミノフェンが陽性であったため原因薬剤と考え, 確認のために患者の同意を得てチャレンジテストを行ったが結果は陰性であった。DLSTが陽性であってもその薬剤が原因でない場合があり, その薬剤性肺臓炎の診断は慎重でなければならない。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.22.2_98