気管神経鞘腫の1例

症例は61歳男性で気管支喘息の診断で治療を受けていたが, 本年5月頃より症状が増悪したために胸部X線, CT等の検査を施行したところ, 気管腫瘍が明らかとなり当科に紹介された. 気管上部をほぼ閉塞する硬い腫瘍で, 喀痰排出が困難となり, CRPが急上昇したので緊急手術を施行した. 経口的に気管内挿管し麻酔の維持が可能であった. 術前の気管支鏡所見より悪性腫瘍の可能性は低く, CRPが上昇しているなどの点から手術侵襲を低く押さえるために, 第1第2気管軟骨間を切開して腫瘍を可及的に摘出した. 病理組織学的には神経鞘腫であり, 術後経過も良好であった. 術後の気管支鏡所見の変化を含めて報告する....

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Hauptverfasser: 舟橋道雄, 大森一光, 北村一雄, 並木義夫, 村松高, 長坂不二夫, 羽賀直樹, 根岸七雄, 瀬在幸安
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は61歳男性で気管支喘息の診断で治療を受けていたが, 本年5月頃より症状が増悪したために胸部X線, CT等の検査を施行したところ, 気管腫瘍が明らかとなり当科に紹介された. 気管上部をほぼ閉塞する硬い腫瘍で, 喀痰排出が困難となり, CRPが急上昇したので緊急手術を施行した. 経口的に気管内挿管し麻酔の維持が可能であった. 術前の気管支鏡所見より悪性腫瘍の可能性は低く, CRPが上昇しているなどの点から手術侵襲を低く押さえるために, 第1第2気管軟骨間を切開して腫瘍を可及的に摘出した. 病理組織学的には神経鞘腫であり, 術後経過も良好であった. 術後の気管支鏡所見の変化を含めて報告する.
ISSN:0287-2137