空洞内腔を観察し得た慢性壊死性肺アスペルギルス症の1例

コントロール不良の糖尿病に合併した慢性壊死性肺アスペルギルス症の経過中に気管支鏡にて空洞内腔を観察しえた1例を経験したので報告する. 症例は64歳, 男性. 1991年, 肺結核にて約1年間の内服加療を受ける. 糖尿病を指摘され, 食事指導を受けるが実施せず, コントロールは不良であった. 1996年6月より膿血性痰喀出, 発熱, 労作時呼吸困難出現. 胸部レ線にて, 右肺上葉の空洞陰影を認め, 当科紹介入院となった. 慢性壊死性肺アスペルギルス症と診断し, AMPH-Bの点滴静注, 吸入を施行したが, 陰影は増悪し呼吸不全に陥り, 人工呼吸管理を行った. 気管支鏡では, 右B^3 は亜区域支...

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Hauptverfasser: 岩田芽久美, 大津直也, 河野理恵, 松尾隆, 安藤俊二, 山形英司, 山上由理子, 平松和史, 山崎透, 永井寛之, 那須勝, 橋本敦郎
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:コントロール不良の糖尿病に合併した慢性壊死性肺アスペルギルス症の経過中に気管支鏡にて空洞内腔を観察しえた1例を経験したので報告する. 症例は64歳, 男性. 1991年, 肺結核にて約1年間の内服加療を受ける. 糖尿病を指摘され, 食事指導を受けるが実施せず, コントロールは不良であった. 1996年6月より膿血性痰喀出, 発熱, 労作時呼吸困難出現. 胸部レ線にて, 右肺上葉の空洞陰影を認め, 当科紹介入院となった. 慢性壊死性肺アスペルギルス症と診断し, AMPH-Bの点滴静注, 吸入を施行したが, 陰影は増悪し呼吸不全に陥り, 人工呼吸管理を行った. 気管支鏡では, 右B^3 は亜区域支以下が壊死・脱落し, 上葉空洞内に進入できた. 内部は炭粉沈着様の黒色の部位と, 凹凸不整の黄白色~灰白色でカリフラワー状・ポリープ状に隆起した部位及び肉芽様の赤色部位が混在していた.
ISSN:0287-2137