食道ステント気管内完全穿孔による巨大食道気管瘻をダブルステントで閉鎖した 1 例

今回我々は, 食道気管瘻閉鎖目的で施行した食道ステントが気管内に完全穿孔し巨大な食道気管瘻を併発した稀有な症例を経験した。硬性気管支鏡を用いて穿孔食道ステント抜去後ダブルステント挿入術により隔壁欠損部を閉鎖したところ, 経口摂取が可能となりQOLの改善が得られたので報告する。症例は67歳男性。3ヵ月前に食道癌, 食道気管支瘻の診断にて食道ステント挿入されていた。喀痰, 咳嗽, 呼吸苦, 発熱, 食事摂取困難を主訴に来院。気管支鏡検査にて, 食道ステントの気管内完全穿孔を認め緊急入院となる。隔壁欠損部は8.0cmの長さに及んでいたが, Dynamic Stentおよび食道covered Ultr...

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Veröffentlicht in:気管支学 1999/11/25, Vol.21(7), pp.477-482
Hauptverfasser: 古川, 欣也, 田口, 雅彦, 奥仲, 哲弥, 林, 和, 熊坂, 英雄, 島谷, 英明, 似鳥, 純一, 小柳, 泰久, 佐藤, 滋, 逢坂, 由昭, 小中, 千守, 加藤, 治文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:今回我々は, 食道気管瘻閉鎖目的で施行した食道ステントが気管内に完全穿孔し巨大な食道気管瘻を併発した稀有な症例を経験した。硬性気管支鏡を用いて穿孔食道ステント抜去後ダブルステント挿入術により隔壁欠損部を閉鎖したところ, 経口摂取が可能となりQOLの改善が得られたので報告する。症例は67歳男性。3ヵ月前に食道癌, 食道気管支瘻の診断にて食道ステント挿入されていた。喀痰, 咳嗽, 呼吸苦, 発熱, 食事摂取困難を主訴に来院。気管支鏡検査にて, 食道ステントの気管内完全穿孔を認め緊急入院となる。隔壁欠損部は8.0cmの長さに及んでいたが, Dynamic Stentおよび食道covered Ultraflexのダブルステント挿入術にて閉鎖可能であった。経口摂取不能な食道気管瘻に対するダブルステント挿入術は患者のQOLの向上に有用な治療法であると考えられた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.21.7_477