気管支鏡検査の各種麻酔法に関する患者アンケート調査からの分析
診断的気管支鏡を施行した患者170人に対してアンケート調査を実施した。このうち117例の有効回答が得られ, 麻酔方法別にI群 : 局所麻酔, IIa群 : ラリンジァルマスク+静脈麻酔, IIb群 : ラリンジァルマスク+吸入麻酔, IIc群 : 気管内挿管による全身麻酔の4群に分類し, 各群における検査後の感想と背景因子について検討した。結果はI群においては患者の苦痛は年齢, 性別, 検査内容にはそれほど影響されず, 検査時間が最も重要な因子と思われた。また大きな苦痛を訴える者が26%にみられ, その内の過半数は検査時間が40分以上であった。従ってこの様な患者に対しては非意識下での麻酔(II...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1999/05/25, Vol.21(4), pp.259-265 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 診断的気管支鏡を施行した患者170人に対してアンケート調査を実施した。このうち117例の有効回答が得られ, 麻酔方法別にI群 : 局所麻酔, IIa群 : ラリンジァルマスク+静脈麻酔, IIb群 : ラリンジァルマスク+吸入麻酔, IIc群 : 気管内挿管による全身麻酔の4群に分類し, 各群における検査後の感想と背景因子について検討した。結果はI群においては患者の苦痛は年齢, 性別, 検査内容にはそれほど影響されず, 検査時間が最も重要な因子と思われた。また大きな苦痛を訴える者が26%にみられ, その内の過半数は検査時間が40分以上であった。従ってこの様な患者に対しては非意識下での麻酔(II群)が適していると考えられた。さらにII群間の検討においては, 各群間の苦痛度にそれほど差はなかったが, IIc群に比べるとIIa群とIIb群は, より患者にとって楽であると考えられた。気管支鏡を施行する立場から見れば気管支鏡検査は局所麻酔でも十分可能である。しかし検査をうける患者の立場で考えると, より長い検査時間を要する場合には非意識下での麻酔法, 特にラリンジァルマスクを用いた方法は有用であると思われる。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.21.4_259 |