Tracheobronchopathia Osteochondroplastica の 1 例
tracheobronchopathia osteochondroplastica(T.O.)は気管, 気管支の上皮下に, 骨あるいは軟骨組織が異常増殖する良性疾患で, 欧米で300余例, 本邦で130例程度報告され, 比較的稀である。今回我々は, 本症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する。症例は53歳男性。8ヵ月前より嗄声が出現し, 声帯ポリープを指摘され入院した。声門下に腫瘤を認めるため当科紹介。CTにて気管軟骨部分の石灰化を認めた。気管支鏡にて声門下気管より左右主気管支にかけて, 膜様部以外に, 発赤を伴う結節が数珠状に隆起し, 一部白苔を伴っていた。生検では, 腫瘍は非...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1998/09/25, Vol.20(6), pp.493-497 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | tracheobronchopathia osteochondroplastica(T.O.)は気管, 気管支の上皮下に, 骨あるいは軟骨組織が異常増殖する良性疾患で, 欧米で300余例, 本邦で130例程度報告され, 比較的稀である。今回我々は, 本症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する。症例は53歳男性。8ヵ月前より嗄声が出現し, 声帯ポリープを指摘され入院した。声門下に腫瘤を認めるため当科紹介。CTにて気管軟骨部分の石灰化を認めた。気管支鏡にて声門下気管より左右主気管支にかけて, 膜様部以外に, 発赤を伴う結節が数珠状に隆起し, 一部白苔を伴っていた。生検では, 腫瘍は非常に硬く, 同一部位を数回にわたり深く採取した。病理組織診にて, 骨組織を認め, 慢性炎症所見, 連続性病変等から上記と診断された。悪性腫瘍との合併頻度が高いため, 外来にて経過観察中である。気管支鏡下に本症の診断を下す場合, 特徴的内視鏡所見を知るとともに, 十分な組織標本を得る努力が必要である。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.20.6_493 |