TBLBが診断に有用であった急性珪肺症の1例
症例は58歳の男性で, 主訴は胸痛と呼吸困難. 工場で脱臭触媒の作業に従事しており, 粉塵に曝露するのでマスクは着用していたが, 空調設備が変更になってから, 胸痛, 呼吸困難, 咳が出現したため当院に精査加療目的にて入院した. 胸部CTにて右S^6 にスリガラス状陰影を認め, TBLBを施行. 肺胞中隔の線維性肥厚と, 肺胞腔内および中隔組織内に, 無染色性で偏光で強く, あるいは重屈折性に輝く半透明の鉱物様物質が認められた. 作業過程でガラススリットを用いていて, 粉塵の主成分はシリカであり, 短期間に多量のシリカを吸入して発症した急性の珪肺症と診断した. 対症療法にて改善したため退院....
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 症例は58歳の男性で, 主訴は胸痛と呼吸困難. 工場で脱臭触媒の作業に従事しており, 粉塵に曝露するのでマスクは着用していたが, 空調設備が変更になってから, 胸痛, 呼吸困難, 咳が出現したため当院に精査加療目的にて入院した. 胸部CTにて右S^6 にスリガラス状陰影を認め, TBLBを施行. 肺胞中隔の線維性肥厚と, 肺胞腔内および中隔組織内に, 無染色性で偏光で強く, あるいは重屈折性に輝く半透明の鉱物様物質が認められた. 作業過程でガラススリットを用いていて, 粉塵の主成分はシリカであり, 短期間に多量のシリカを吸入して発症した急性の珪肺症と診断した. 対症療法にて改善したため退院. その後同じ作業に従事して再現性が認められ, 以降作業中止を指示し, 経過観察中である. |
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ISSN: | 0287-2137 |