右上葉を犠牲にして右主気管支から中間気管支幹にステント(EMS)を留置する意義について
〔目的〕主気管支ヘステントを留置するとき, 左は画像上劇的な改善をみるが, 右ではステントが右主気管支から中間気管支幹にまでおよんで, しばしば右上葉が無気肺になる. この様に右上葉を犠牲にしてもステントを留置する価値があるかどうか検討した. 〔方法〕右または左主気管支に狭窄を呈し, 同部にEMSが留置された手術適応のない肺癌の11例(右6, 左5例)を対象とした. 使用EMSは全例径25mmで, 留置前後で呼吸機能検査(FVC, FEV1, PF, PaO_2 )を施行した. 左右のEMS前値の有意差, 左右別の前後の比較から右上葉を犠牲にしてもステントを留置する価値があるかどうか検討した....
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Zusammenfassung: | 〔目的〕主気管支ヘステントを留置するとき, 左は画像上劇的な改善をみるが, 右ではステントが右主気管支から中間気管支幹にまでおよんで, しばしば右上葉が無気肺になる. この様に右上葉を犠牲にしてもステントを留置する価値があるかどうか検討した. 〔方法〕右または左主気管支に狭窄を呈し, 同部にEMSが留置された手術適応のない肺癌の11例(右6, 左5例)を対象とした. 使用EMSは全例径25mmで, 留置前後で呼吸機能検査(FVC, FEV1, PF, PaO_2 )を施行した. 左右のEMS前値の有意差, 左右別の前後の比較から右上葉を犠牲にしてもステントを留置する価値があるかどうか検討した. 〔結果〕EMS前の左右の同一項目間における比較では, いずれも有意差はなかった(p>0.1). EMS前後の比較では, 全ての項目でEMS後に改善しており, FVCで右29%, 左34%, FEV1で右20%, 左24%, PFで右39%, 左35%, PaO_2 で右21%, 左25%の増加であった. 右ではFVCで有意差がなかったが(p>0.1), 他の3項目は有意な改善(p0.05). 〔結語〕右上葉を犠牲にしても, 主気管支から中間気管支幹にステント(EMS)を留置する価値があると示唆された. |
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ISSN: | 0287-2137 |