喀痰細胞診E判定で占拠部位診断に難渋した微小肺癌の1切除例

症例は69歳, 男性. 平成9年4月の肺癌検診にて喀痰細胞診E判定のため紹介となった. 画像診断および気管支鏡検査にて肺癌の所見はなく, 気管支洗浄細胞診にても異型細胞は得られなかった. 3ヵ月後の気管支鏡下左右別の洗浄細胞診にて右より癌細胞が得られ, 1週後の再検にて同様に右下葉支より癌細胞が得られた. 入院後, 右B^6 よりの洗浄細胞診にのみ癌細胞を認め, S^6 区域切除を行ったが, 触診上, 腫瘤は触知しなかった. 切除標本の病理組織診断は最大径2.8mmの微小な末梢型中分化扁平上皮癌で, 末梢気管支内腔に突出している所見を認めた. また脈管侵襲像を認めたが, 郭清リンパ節には転移は...

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Hauptverfasser: 沖津宏, 川田正史, 朝倉奈津, 津田洋, 田渕寛, 佐尾山信夫, 吉田沖, 中村宗夫, 大崎博之
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は69歳, 男性. 平成9年4月の肺癌検診にて喀痰細胞診E判定のため紹介となった. 画像診断および気管支鏡検査にて肺癌の所見はなく, 気管支洗浄細胞診にても異型細胞は得られなかった. 3ヵ月後の気管支鏡下左右別の洗浄細胞診にて右より癌細胞が得られ, 1週後の再検にて同様に右下葉支より癌細胞が得られた. 入院後, 右B^6 よりの洗浄細胞診にのみ癌細胞を認め, S^6 区域切除を行ったが, 触診上, 腫瘤は触知しなかった. 切除標本の病理組織診断は最大径2.8mmの微小な末梢型中分化扁平上皮癌で, 末梢気管支内腔に突出している所見を認めた. また脈管侵襲像を認めたが, 郭清リンパ節には転移はなかった.
ISSN:0287-2137