喉頭癌に対する放射線治療後に発生した気管肺重複癌の 1 例
症例は75歳男性, 喫煙指数2000。71歳時に喉頭癌(声門上型, 扁平上皮癌)に対して放射線治療を受け以後再発の兆候はなかった。1995年5月労作時呼吸困難にて近医を受診し気管腫瘍を疑われ当科に紹介され原発性気管癌(扁平上皮癌)の診断で気管管状切除(7気管軟骨輪)を行った。その際左肺に異常陰影を認めたが確診がつかず経過を観察したところ陰影が若干増大を示したため精査を行い扁平上皮癌の診断を得た。同年9月左下葉切除を行った。臨床的, 病理学的検討により喉頭, 気管, 肺の重複癌と考えられた。肺癌と喉頭癌, 肺癌と気管癌は喫煙歴を危険因子として共有することからときに重複することが知られているが,...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1998/03/25, Vol.20(2), pp.163-167 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は75歳男性, 喫煙指数2000。71歳時に喉頭癌(声門上型, 扁平上皮癌)に対して放射線治療を受け以後再発の兆候はなかった。1995年5月労作時呼吸困難にて近医を受診し気管腫瘍を疑われ当科に紹介され原発性気管癌(扁平上皮癌)の診断で気管管状切除(7気管軟骨輪)を行った。その際左肺に異常陰影を認めたが確診がつかず経過を観察したところ陰影が若干増大を示したため精査を行い扁平上皮癌の診断を得た。同年9月左下葉切除を行った。臨床的, 病理学的検討により喉頭, 気管, 肺の重複癌と考えられた。肺癌と喉頭癌, 肺癌と気管癌は喫煙歴を危険因子として共有することからときに重複することが知られているが, これらの3重複癌は稀と思われた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.20.2_163 |