気道狭窄に対する Expandable Metallic Stent 挿入の評価と問題点

気道狭窄にexpandable metallic stent (EMS)を留置した18例(良性狭窄6例, 悪性狭窄12例)に対して, その有効性および問題点を検討した。6例の良性狭窄EMS留置例は留置後3年 6ヵ月(平均19ヵ月)経過観察中であるが全例生存中である。気管支管状切除後の吻合部肉芽狭窄の3症例では, 肉芽の増殖のためレーザー焼灼を要し, 1例で膜付きEMSを追加挿入し有効であった。気管支結核例では2年3ヵ月現在, 症状は改善し生存中で合併症はみられていない。12例の悪性狭窄EMS留置例は, 9例がステント挿入後8ヵ月から2日(平均4.5ヵ月)で癌死し, 3例が4ヵ月, 4ヵ月, 2...

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Veröffentlicht in:気管支学 1998/03/25, Vol.20(2), pp.106-111
Hauptverfasser: 薄田, 勝男, 斎藤, 泰紀, 高橋, 里美, 半田, 政志, 吉田, 浩幸, 羽隅, 透, 島田, 和佳, 佐藤, 伸之, 高橋, 博人, 佐藤, 雅美, 佐川, 元保, 藤村, 重文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:気道狭窄にexpandable metallic stent (EMS)を留置した18例(良性狭窄6例, 悪性狭窄12例)に対して, その有効性および問題点を検討した。6例の良性狭窄EMS留置例は留置後3年 6ヵ月(平均19ヵ月)経過観察中であるが全例生存中である。気管支管状切除後の吻合部肉芽狭窄の3症例では, 肉芽の増殖のためレーザー焼灼を要し, 1例で膜付きEMSを追加挿入し有効であった。気管支結核例では2年3ヵ月現在, 症状は改善し生存中で合併症はみられていない。12例の悪性狭窄EMS留置例は, 9例がステント挿入後8ヵ月から2日(平均4.5ヵ月)で癌死し, 3例が4ヵ月, 4ヵ月, 2ヵ月担癌生存中である。EMS挿入例では, ステント内へ肉芽や腫瘍の再増殖が問題となったが, 痰の喀出性は良好で重篤な合併症はなくQOLの面から有効であった。EMS留置の際, EMSが拡張時軟骨層の内側に留まる程度の外径を選択し, 悪性腫瘍および肉芽等の柔らかい狭窄では膜付きEMSを選択すべきである。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.20.2_106