ラリンジアルマスクを用いジェット換気下に Nd-YAG レーザー治療を行った食道癌再発による気管狭窄の 1 例
症例は64歳男性, 食道癌の再発による著しい気管狭窄のため呼吸困難を訴え当科へ紹介された。初診時, 意識は昏迷状態でO_2SATは80%を示し, 胸部CTと直前に実施された気管支鏡所見より, 腫大した気管後リンパ節が膜様部を圧迫, さらに腫瘍成分が気管内腔へ突出していることが判明した。気管狭窄の程度は80 90%であった。救命救急的にNd-YAGレーザー焼灼術の必要性があったが自発呼吸下, 気管内挿管, 気管切開のいずれのアプローチでも焼灼術を行うことが困難で, しかも術中の呼吸管理が最大の問題であった。しかしラリンジアルマスクを用い全身麻酔下にジェット換気を併用することにより安全にYAGレー...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 気管支学 1998/01/25, Vol.20(1), pp.61-65 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 症例は64歳男性, 食道癌の再発による著しい気管狭窄のため呼吸困難を訴え当科へ紹介された。初診時, 意識は昏迷状態でO_2SATは80%を示し, 胸部CTと直前に実施された気管支鏡所見より, 腫大した気管後リンパ節が膜様部を圧迫, さらに腫瘍成分が気管内腔へ突出していることが判明した。気管狭窄の程度は80 90%であった。救命救急的にNd-YAGレーザー焼灼術の必要性があったが自発呼吸下, 気管内挿管, 気管切開のいずれのアプローチでも焼灼術を行うことが困難で, しかも術中の呼吸管理が最大の問題であった。しかしラリンジアルマスクを用い全身麻酔下にジェット換気を併用することにより安全にYAGレーザー治療を施行することが出来た。このような気管狭窄症例に対してYAGレーザー治療を施行する場合, 如何に患者の負担を軽減し安全に呼吸管理を行うかが重要で, ラリンジアルマスクを用いた全身麻酔下ジェット換気併用方法は有効な手段であると思われた。 |
---|---|
ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.20.1_61 |