当救命センターにおける喀血症例の検討

目的・対象:1995年4月から1997年5月までに喀血にて救急車で当救命センターを受診した17例(男性13例, 女性4例)を検討し報告する. 結果:診断は, 気管支拡張症が6例, 陳旧性肺結核4例, 特発性肺出血3例, 活動性肺結核2例, その他2例であった. 喀血量は, 少量が3例17.6%, 中等量が6例35.3%, 大量は8例47.1%であった. 治療は止血剤全身投与を全例, 気管支鏡下トロンビン注入5例, 動脈塞栓術13例(うち緊急3例で, 1例は気管内挿管下に施行)であった. 塞栓術は重大な合併症なく, 良好な止血効果を得た. 陳旧性肺結核の1例に血痰の持続を認める以外, 再喀血例は...

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Hauptverfasser: 石松祐二, 渡辺正実, 杉山秀徳, 川上かおる, 大江宣春, 福井健一郎, 武田宏之, 河野茂
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的・対象:1995年4月から1997年5月までに喀血にて救急車で当救命センターを受診した17例(男性13例, 女性4例)を検討し報告する. 結果:診断は, 気管支拡張症が6例, 陳旧性肺結核4例, 特発性肺出血3例, 活動性肺結核2例, その他2例であった. 喀血量は, 少量が3例17.6%, 中等量が6例35.3%, 大量は8例47.1%であった. 治療は止血剤全身投与を全例, 気管支鏡下トロンビン注入5例, 動脈塞栓術13例(うち緊急3例で, 1例は気管内挿管下に施行)であった. 塞栓術は重大な合併症なく, 良好な止血効果を得た. 陳旧性肺結核の1例に血痰の持続を認める以外, 再喀血例はなく全例生存中である. 考察:喀血の救急患者に対し, 特に動脈塞栓術は有用で安全な止血法と考えられた.
ISSN:0287-2137