繰り返す肺炎にて発見された顆粒細胞腫の1例

顆粒細胞腫は, 皮膚, 乳腺, 消化管等に好発する比較的稀な疾患であり, 気管気管支からの発生は更に稀とされている. 今回, 我々は右中葉気管支壁より発生した顆粒細胞腫を経験したので報告する. 〔症例〕9歳・女児. 平成7年11月, 右中葉に肺炎を起こし, 近医にて加療を受け, また, 平成8年1月初旬にも同部位に肺炎おこし加療されていた. しかし, 1月22日再び同部位に肺炎おこしたため, 近医より当院へ精査・治療目的にて紹介となった. 胸部写真・胸部CTでは, 右中葉に肺炎像を認めた. 気管支鏡検査では, 右中葉支入口部は, 表面平滑, 白色調の腫瘤によってほぼ完全に閉塞されていた. 生検...

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Veröffentlicht in:気管支学 1997, Vol.19 (4), p.79-79
Hauptverfasser: 北川智余恵, 浅井曉, 熊澤昭文, 安藤麻紀, 島浩一郎, 山本雅史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:顆粒細胞腫は, 皮膚, 乳腺, 消化管等に好発する比較的稀な疾患であり, 気管気管支からの発生は更に稀とされている. 今回, 我々は右中葉気管支壁より発生した顆粒細胞腫を経験したので報告する. 〔症例〕9歳・女児. 平成7年11月, 右中葉に肺炎を起こし, 近医にて加療を受け, また, 平成8年1月初旬にも同部位に肺炎おこし加療されていた. しかし, 1月22日再び同部位に肺炎おこしたため, 近医より当院へ精査・治療目的にて紹介となった. 胸部写真・胸部CTでは, 右中葉に肺炎像を認めた. 気管支鏡検査では, 右中葉支入口部は, 表面平滑, 白色調の腫瘤によってほぼ完全に閉塞されていた. 生検組織にて顆粒細胞腫と診断された. 右中葉切除術及び気管形成術が施行された. 本邦での小児発生例は稀と考えられ, 文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0287-2137