気管支壁転移をきたした上顎原発悪性黒色腫の 1 例

症例は59歳, 男性。平成7年3月に右上顎悪性黒色腫の診断をうけ, 上顎骨全摘術および右頸部リンパ節郭清術を施行される。術後, 全身化学療法を施行された後外来にて経過観察中であった。平成8年3月に発熱, 咳嗽が出現。胸部単純X線所見にて右下肺野に浸潤影を認め, 炎症反応の亢進および胸部CT等の所見より肺炎と診断。同時に気管支鏡検査を施行, 右底幹内腔に黒褐色の腫瘤を認め, 悪性黒色腫の気管支壁転移とそれに伴う閉塞性肺炎と診断した。悪性黒色腫の肺転移の形態は一般に多発性・孤立性結節影が多いとされているが本例の様に気管支壁転移をきたすものもあり, 本疾患においては胸部X線, 胸部CTおよび気管支鏡...

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Veröffentlicht in:気管支学 1997/05/25, Vol.19(3), pp.245-248
Hauptverfasser: 三森, 佳子, 杉原, 栄一郎, 川山, 智隆, 松波, 道也, 白石, 恒明, 木下, 正治, 力丸, 徹, 大泉, 耕太郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は59歳, 男性。平成7年3月に右上顎悪性黒色腫の診断をうけ, 上顎骨全摘術および右頸部リンパ節郭清術を施行される。術後, 全身化学療法を施行された後外来にて経過観察中であった。平成8年3月に発熱, 咳嗽が出現。胸部単純X線所見にて右下肺野に浸潤影を認め, 炎症反応の亢進および胸部CT等の所見より肺炎と診断。同時に気管支鏡検査を施行, 右底幹内腔に黒褐色の腫瘤を認め, 悪性黒色腫の気管支壁転移とそれに伴う閉塞性肺炎と診断した。悪性黒色腫の肺転移の形態は一般に多発性・孤立性結節影が多いとされているが本例の様に気管支壁転移をきたすものもあり, 本疾患においては胸部X線, 胸部CTおよび気管支鏡検査も含めた定期的検査を必要とすると考えられた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.19.3_245