左下葉スリーブ切除後に生じた吻合部悪性狭窄に対するEMSの1使用経験

吻合部悪性狭窄に対して, EMSを挿入し良好なQOLを得た症例を経験した. 症例は65歳, 男性. 主訴は熱発・咳嗽・去痰困難. 平成6年6月, 左肺扁平上皮癌(左下幹入口部を中心, P3,D0, E0, PM0, P-T3N1M0 Stage IIIA)にて下葉sleeve切除を施行. 平成8年5月, 局所再発とこれによる閉塞性肺炎と診断され再入院. 吻合部は周囲からの圧排によりpin hole状となり, 上葉の含気低下を認めた. 再発巣に65Gyの照射をしたが, 結果はNCであった. 局所再発が主であるため, 残存肺のrescueを目的にstentを挿入した. 用いたのは胆道用のチタンを主...

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Hauptverfasser: 瀬川正孝, 草島義徳, 上田順彦, 泉良平, 広野禎介, 中村裕行, 西辻雅, 杉原政美, 牧田伸三, 斉藤勝彦, 常山幸一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:吻合部悪性狭窄に対して, EMSを挿入し良好なQOLを得た症例を経験した. 症例は65歳, 男性. 主訴は熱発・咳嗽・去痰困難. 平成6年6月, 左肺扁平上皮癌(左下幹入口部を中心, P3,D0, E0, PM0, P-T3N1M0 Stage IIIA)にて下葉sleeve切除を施行. 平成8年5月, 局所再発とこれによる閉塞性肺炎と診断され再入院. 吻合部は周囲からの圧排によりpin hole状となり, 上葉の含気低下を認めた. 再発巣に65Gyの照射をしたが, 結果はNCであった. 局所再発が主であるため, 残存肺のrescueを目的にstentを挿入した. 用いたのは胆道用のチタンを主とした形状記憶合金製のWall stentで商品名ACCUFLEXである. これは頻用されるZ-stentよりも至適位置への挿入留置が容易である. 7月19日に全麻下に挿入. 挿入後stentは徐々に拡張し, 21病日にはほぼfull expandした. 胸写上, 再発巣と思われる浸潤影を一部残し, 含気は著明に改善した. 挿入直後より自覚症状は軽快し, 元気に外来通院中である.
ISSN:0287-2137