気管支壁内膿瘍を形成した肺結核の1例

症例は30歳, 女性. 平成7年より検診にて胸部異常影指摘されるも自覚症状ないため放置していた. 昨年から本年にかけて妊娠・出産を経験したが, 本年, 再度検診にて胸部異常影指摘されたため近医受診, 胸部CT上左S^6 に辺縁明瞭な腫瘍を認め当科紹介となる. 気管支鏡検査施行し左B^6 cに表面は平滑で粘膜に覆われた腫瘤を認めたため直視下生検を施行したところ, 腫瘍は穿破し白色膿が流出した. 気管支壁生検所見は, 非特異的な気管支炎所見のみであったが, 白色膿より結核菌(PCR法)陽性であった. 原発巣から管内性に散布する過程が妊娠・出産により長期に安定した状態で遷延し, 壁内膿瘍を形成した時...

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Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 豊田美紀, 澤祥幸, 吉田勉, 生駒哲朗, 東健一郎, 味元宏道, 富田良照, 山田鉄也
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は30歳, 女性. 平成7年より検診にて胸部異常影指摘されるも自覚症状ないため放置していた. 昨年から本年にかけて妊娠・出産を経験したが, 本年, 再度検診にて胸部異常影指摘されたため近医受診, 胸部CT上左S^6 に辺縁明瞭な腫瘍を認め当科紹介となる. 気管支鏡検査施行し左B^6 cに表面は平滑で粘膜に覆われた腫瘤を認めたため直視下生検を施行したところ, 腫瘍は穿破し白色膿が流出した. 気管支壁生検所見は, 非特異的な気管支炎所見のみであったが, 白色膿より結核菌(PCR法)陽性であった. 原発巣から管内性に散布する過程が妊娠・出産により長期に安定した状態で遷延し, 壁内膿瘍を形成した時期に偶然気管支鏡検査にてとらえられたのではないかと推測された.
ISSN:0287-2137