Endoscopic Ultrasonographyにて治療効果を判定し得た気管支表層浸潤型肺扁平上皮癌の1例

症例は78歳の男性で血痰を主訴に当科紹介入院となった. 気管支鏡検査にて気管分岐部より右は肺底区区域支まで, 左は主気管支まで連続的に気管粘膜の浮腫, 発赤, 不整, 分岐部の鈍型分岐を認めた. 9部位よりの生検にて進展範囲を診断し, 広範な気管支表層浸潤型扁平上皮癌と診断した. 気管支鏡下超音波(EUS)にて内視鏡所見陽性部位に一致して気管支粘膜から軟骨層までの壁の肥厚を認めた. 左S^6 の結節影は経皮的肺生検より肺内転移と判断し, T1N0M1 stage IVと診断した. 化学療法を施行し, 1コース終了後の気管支鏡検査にて気管支鏡所見の著明な改善を認めた. 同時に施行したEUSでも気...

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Hauptverfasser: 大森繁成, 滝口裕一, 須田明, 森谷哲郎, 宮澤裕, 杉戸一寿, 杉本尚昭, 濱岡朋子, 松尾直樹, 岡田修, 木村弘, 栗山喬之, 廣島健三, 長尾啓一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は78歳の男性で血痰を主訴に当科紹介入院となった. 気管支鏡検査にて気管分岐部より右は肺底区区域支まで, 左は主気管支まで連続的に気管粘膜の浮腫, 発赤, 不整, 分岐部の鈍型分岐を認めた. 9部位よりの生検にて進展範囲を診断し, 広範な気管支表層浸潤型扁平上皮癌と診断した. 気管支鏡下超音波(EUS)にて内視鏡所見陽性部位に一致して気管支粘膜から軟骨層までの壁の肥厚を認めた. 左S^6 の結節影は経皮的肺生検より肺内転移と判断し, T1N0M1 stage IVと診断した. 化学療法を施行し, 1コース終了後の気管支鏡検査にて気管支鏡所見の著明な改善を認めた. 同時に施行したEUSでも気管支壁の肥厚像の改善を認めた. EUSは表層浸潤型気管支肺扁平上皮癌の治療効果判定に有用であった.
ISSN:0287-2137