肺癌による気管狭窄に対してダイナミックステントを留置した1例

今回, 我々は気管から左気管支に肺癌が浸潤狭窄をきたした患者に, ダイナミックステントを用いた症例を経験したので報告する. 症例は70歳, 男性. 主訴は咳嗽, 労作時呼吸困難. 現病歴は1995年10月頃より咳嗽, 痰出現. 近医受診し胸部X線写真, 胸部CTにて左上葉に腫瘤様病変, 気管支鏡にて気管から左気管支に肺癌の浸潤狭窄がみられ, 細胞診にてClass V(Sq)と診断された. レーザー治療, ステント挿入目的にて当科入院となった. 気管から左気管支の癌浸潤部にレーザー照射し, 5日後にダイナミックステント留置したところ, 呼吸困難消失した. その後, 癌浸潤による食道穿孔をおこし,...

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Hauptverfasser: 増田淳一, 福田英一郎, 谷川仁美, 芦田倫子, 水兼隆介, 荒木潤, 浅井貞宏, 河野茂
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, 我々は気管から左気管支に肺癌が浸潤狭窄をきたした患者に, ダイナミックステントを用いた症例を経験したので報告する. 症例は70歳, 男性. 主訴は咳嗽, 労作時呼吸困難. 現病歴は1995年10月頃より咳嗽, 痰出現. 近医受診し胸部X線写真, 胸部CTにて左上葉に腫瘤様病変, 気管支鏡にて気管から左気管支に肺癌の浸潤狭窄がみられ, 細胞診にてClass V(Sq)と診断された. レーザー治療, ステント挿入目的にて当科入院となった. 気管から左気管支の癌浸潤部にレーザー照射し, 5日後にダイナミックステント留置したところ, 呼吸困難消失した. その後, 癌浸潤による食道穿孔をおこし, 縦隔炎を併発したがその後約3ヵ月間生存した. ダイナミックステントは他のステントで難しい気管分岐部の肺癌による浸潤狭窄に有効であると思われた.
ISSN:0287-2137