術前に肺原発 MALT type リンパ腫を診断しえた 2 切除例

肺原発悪性リンパ腫は術前の診断が困難で, 他のリンパ増殖性疾患との鑑別が問題となる。今回著者らは2例の肺原発のMALT typeリンパ腫の切除例を経験した。症例1は気管支鏡下肺生検(TBLB)標本に免疫染色を用い, 術前に診断を得, 手術を行った。症例2は気管支鏡下擦過細胞診, 気管支肺胞洗浄液(BALF)のflow cytometry解析, 血中γ-globulin値の上昇から本症を術前に強く疑った。本症が疑われるときには気管支鏡下擦過細胞診やTBLBによって得られた検体にflow cytometryや免疫組織学的手法を施行し, 診断を得ることが可能である。また, 確定診断の得る検査として免...

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Veröffentlicht in:気管支学 1996/11/25, Vol.18(7), pp.717-722
Hauptverfasser: 相川, 広一, 斎藤, 泰紀, 平野, 春人, 藤村, 重文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:肺原発悪性リンパ腫は術前の診断が困難で, 他のリンパ増殖性疾患との鑑別が問題となる。今回著者らは2例の肺原発のMALT typeリンパ腫の切除例を経験した。症例1は気管支鏡下肺生検(TBLB)標本に免疫染色を用い, 術前に診断を得, 手術を行った。症例2は気管支鏡下擦過細胞診, 気管支肺胞洗浄液(BALF)のflow cytometry解析, 血中γ-globulin値の上昇から本症を術前に強く疑った。本症が疑われるときには気管支鏡下擦過細胞診やTBLBによって得られた検体にflow cytometryや免疫組織学的手法を施行し, 診断を得ることが可能である。また, 確定診断の得る検査として免疫グロブリン遺伝子やT細胞レセプター遺伝子の再構成を検索することが重要である。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.18.7_717