フェノバルビタール, 塩酸アンブロキソール, および, リン酸コデインによる薬剤性肺好酸球増多症の 1 例
症例は21歳, 女性。てんかんの治療のためフェノバルビタール180mg/日が投与されていたが, 内服後1ヵ月より全身性発疹, 咳嗽および著明な肝機能障害が認められたため入院となった。フェノバルビタール投与中止により全身性発疹, 肝機能障害に改善傾向が認められた。その後, 咳嗽に対して処方された塩酸アシブロキソール, およびリン酸コデインにより末梢血の好酸球数の増加を伴う全身性発疹, 肝機能障害, および, 咳嗽の再燃が認められた。経過を通じて胸部異常陰影は認められなかったが, 気管支拡張剤の投与により咳嗽が軽快しなかった点, 気管支肺胞洗浄にて好酸球の増加が認められた点, および, 拡散障害が...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1996/05/25, Vol.18(4), pp.361-366 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は21歳, 女性。てんかんの治療のためフェノバルビタール180mg/日が投与されていたが, 内服後1ヵ月より全身性発疹, 咳嗽および著明な肝機能障害が認められたため入院となった。フェノバルビタール投与中止により全身性発疹, 肝機能障害に改善傾向が認められた。その後, 咳嗽に対して処方された塩酸アシブロキソール, およびリン酸コデインにより末梢血の好酸球数の増加を伴う全身性発疹, 肝機能障害, および, 咳嗽の再燃が認められた。経過を通じて胸部異常陰影は認められなかったが, 気管支拡張剤の投与により咳嗽が軽快しなかった点, 気管支肺胞洗浄にて好酸球の増加が認められた点, および, 拡散障害が認められた点より薬剤性肺好酸球増多症と診断した。これらの臨床症状は, プレドニゾロン50mg/日の使用により約2週間で軽快した。リンパ球刺激試験ではフェノバルビタール, 塩酸アンブロキソール, およびリン酸コデインにて陽性が認められた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.18.4_361 |