肺癌ステント治療における3DCT Bronchoscopy, Bronchographyの有用性

〔目的〕肺癌ステント治療におけるヘリカルCTを用いた3DCT Bronchoscopy, Bronchography(以下3DBと略す)の有用性を明らかにする. 〔方法〕気道ステント治療を行った気道狭窄をもつ肺癌5症例に対して3DBを施行し, 従来の気管支ファイバー検査・気管支造形検査・胸部CT検査から得られる気道病変の情報と比較検討した. 〔結果〕1)3DBでは気管支ファイバーが到達可能な気道病変だけではなく, ファイバーが挿入できない狭窄後の気道内視像が得られる. 2)気管支造影検査と比べると非侵襲的に種々の方向からの気管支像が得られる. 3)胸部CT検査と比べると3DBは立体的, 直感的な画像が得られ気道病変が容易かつ的確に把握できる. 〔考察〕3DBはステント治療の適応・ステントの挿入位置とサイズ決定・ステント治療の効果判定において気管支ファイバー検査・気管支造影検査・胸部CT検査以上の情報が得られる有用な検査法と考えれた.