肺大細胞癌切除症例の検討

〔目的〕当院における肺大細胞癌切除症例について臨床病理学的特徴, 予後について検討した. 〔対象〕1995年12月まで当院で経験した肺癌切除症例は358例で, うち肺大細胞癌は12例(3.4%)を対象とした. 巨細胞癌に相当するものはなかった. 年齢は35歳から76歳(平均60.8歳), 男女比は10:2である. 〔結果〕発見の動機は自覚症状によるものが8例(66.7%), 他疾患観察中に発見されたものが4例(33.3%), 検診による発見例はなかった. 発生部位は右上葉5例, 右下葉5例, 左上葉3例, 左下葉1例であり, これらに対して行った術式は1葉切除9例(うち気管支形成術1例, 胸膜...

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Veröffentlicht in:気管支学 1996, Vol.18 (3), p.73-73
Hauptverfasser: 佐藤一人, 細川誉至雄, 田村久, 佐々木悟, 佐藤くみ子, 黒川聡則, 伊志嶺篤, 立花康人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕当院における肺大細胞癌切除症例について臨床病理学的特徴, 予後について検討した. 〔対象〕1995年12月まで当院で経験した肺癌切除症例は358例で, うち肺大細胞癌は12例(3.4%)を対象とした. 巨細胞癌に相当するものはなかった. 年齢は35歳から76歳(平均60.8歳), 男女比は10:2である. 〔結果〕発見の動機は自覚症状によるものが8例(66.7%), 他疾患観察中に発見されたものが4例(33.3%), 検診による発見例はなかった. 発生部位は右上葉5例, 右下葉5例, 左上葉3例, 左下葉1例であり, これらに対して行った術式は1葉切除9例(うち気管支形成術1例, 胸膜または胸壁合併切除2例), 2葉切除2例, 区域切除1例であった. 病理病期はI期5例, II期1例, IIIA期4例, IIIB期2例であった. 手術は絶対治癒切除4例, 相対治癒切除2例, 相対非治癒切除3例, 絶対非治癒切除3例, 全体の5年生存率は61.4%であった. 〔結語〕切除例において比較的予後良好な結果がえられた. 大細胞癌では積極的に手術を考慮すべきである.
ISSN:0287-2137