気管支ウェブの1例

症例は76歳, 女性で主訴は咳嗽, 喀痰である. 既往歴は1968, 84, 85年の3回肺炎で入院. 現病歴は1987年血痰で当院にかかり気管支拡張症と診断された. その後咳嗽, 喀痰が時々みられた. 1994年3月9日近医にて胸部異常影を認め3月11日当科紹介となった. 胸部X線上, 正面写真で右肺門部に浸潤影を認め, 右側面写真では部分無気肺の像を呈していた. 気管支鏡を施行したところ中葉気管支に膜状の狭窄を認め気管支ウェブと診断された. 膜状部の生検では膜は繊維組織であった. 気管支造影では膜状の狭窄を認めその末梢の気管支は管状拡張像を示し一部嚢状を示していた. そのためNd-YAGレ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 1995, Vol.17 (6), p.548-548
Hauptverfasser: 園田浩一朗, 泉川公一, 三宅千恵, 竹本吉浩, 芦田倫子, 水兼隆介, 荒木潤, 浅井貞宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は76歳, 女性で主訴は咳嗽, 喀痰である. 既往歴は1968, 84, 85年の3回肺炎で入院. 現病歴は1987年血痰で当院にかかり気管支拡張症と診断された. その後咳嗽, 喀痰が時々みられた. 1994年3月9日近医にて胸部異常影を認め3月11日当科紹介となった. 胸部X線上, 正面写真で右肺門部に浸潤影を認め, 右側面写真では部分無気肺の像を呈していた. 気管支鏡を施行したところ中葉気管支に膜状の狭窄を認め気管支ウェブと診断された. 膜状部の生検では膜は繊維組織であった. 気管支造影では膜状の狭窄を認めその末梢の気管支は管状拡張像を示し一部嚢状を示していた. そのためNd-YAGレーザーで膜状狭窄部を焼灼し気管支の開大をはかった. 気管支ウェブは非常に稀な先天性疾患で現在まで6例の報告があるにすぎずその末梢に気管支拡張を伴うことが多く興味深く報告した.
ISSN:0287-2137