気管支分岐異常を伴う気管支カルチノイドの 1 手術例
気管支分岐異常を伴うために気管支断端の形成を要した気管支カルチノイドの1手術例を経験した。症例は53歳女性, 主訴は発熱, 咳嗽。胸部X線写真上, 右中葉の無気肺を認めた。気管支造影及び気管支鏡所見では右中葉支の腫瘍による閉塞と, 右上葉へ2本の転位区域気管支(B^とB^)が存在する気管支分岐異常を認めた。中葉支入口部の擦過細胞診で, カルチノイドと診断された。手術は腫瘍の末梢側転位気管支分岐部浸潤のため, この部を含めた楔状中下葉切除を行った。気管支断端はflap状に残した中間幹壁の一部を用いて閉鎖した。術後, 断端形成部の浮腫による末梢側転位気管支領域の無気肺を来し気管支鏡による喀痰吸引を...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1995/03/25, Vol.17(2), pp.169-174 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 気管支分岐異常を伴うために気管支断端の形成を要した気管支カルチノイドの1手術例を経験した。症例は53歳女性, 主訴は発熱, 咳嗽。胸部X線写真上, 右中葉の無気肺を認めた。気管支造影及び気管支鏡所見では右中葉支の腫瘍による閉塞と, 右上葉へ2本の転位区域気管支(B^とB^)が存在する気管支分岐異常を認めた。中葉支入口部の擦過細胞診で, カルチノイドと診断された。手術は腫瘍の末梢側転位気管支分岐部浸潤のため, この部を含めた楔状中下葉切除を行った。気管支断端はflap状に残した中間幹壁の一部を用いて閉鎖した。術後, 断端形成部の浮腫による末梢側転位気管支領域の無気肺を来し気管支鏡による喀痰吸引を要したが, 術後19日で軽快退院した。病理組織所見は定型的カルチノイドで, 術後38ヵ月を経た現在, 再発の兆候なく健在である。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.17.2_169 |