気管支鏡下に高周波スネアでポリペクトミーされた気管支腫瘍の2例

気管支粘膜下腫瘍に対し高周波スネアによるポリペクトミーを施行した2症例を経験したので報告する. 症例1は60歳男性で胸部レントゲン上, 左下肺野に閉塞性肺炎を認めたため精査となった. この際気管支鏡検査で左下葉支に内腔を閉塞する扁平上皮癌を認めたが, 右上葉支入口部に呼吸性移動を示す光沢があり軽い凹凸不整を伴う有茎性のポリープ状病変を認めた. 生検では粘膜が採取されたのみであったが, 内視鏡所見より良性腫瘍を考え, 肺癌切除後に高周波スネアによる内視鏡下のポリペクトミーを施行した. 切除された腫瘍は6×5×5mmで, 組織学的には軟骨成分を有する気管支内過誤腫であった. 症例2は26歳の男性で...

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Hauptverfasser: 亀井雅, 桃井篤子, 山本修平, 中野秀治, 伊達学, 山地康文, 藤田次郎, 高原二郎
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:気管支粘膜下腫瘍に対し高周波スネアによるポリペクトミーを施行した2症例を経験したので報告する. 症例1は60歳男性で胸部レントゲン上, 左下肺野に閉塞性肺炎を認めたため精査となった. この際気管支鏡検査で左下葉支に内腔を閉塞する扁平上皮癌を認めたが, 右上葉支入口部に呼吸性移動を示す光沢があり軽い凹凸不整を伴う有茎性のポリープ状病変を認めた. 生検では粘膜が採取されたのみであったが, 内視鏡所見より良性腫瘍を考え, 肺癌切除後に高周波スネアによる内視鏡下のポリペクトミーを施行した. 切除された腫瘍は6×5×5mmで, 組織学的には軟骨成分を有する気管支内過誤腫であった. 症例2は26歳の男性で血痰を主訴として受診, 気管支鏡検査にて気管下部左側壁に結節性隆起を認めた. 生検では粘膜しか採取されなかったが, ポリペクトミーよりLympoid Hyperplasiaによる結節と診断した. 気管支内のポリープ状病変で良性と考えられる場合, 特に粘膜下腫瘍の場合には診断治療を兼ねての高周波スネアによる気管支鏡下ポリペクトミーは有用であると思われた.
ISSN:0287-2137