生検像が得られた両側性気管支静脈瘤の一例

気管支静脈瘤は頻度が少なくその多くは限局性である. 今回我々は, 気管支鏡下生検を施行した両側性気管支静脈瘤を経験したので報告する. 症例は54歳, 男性, 主訴は喀血, 平成5年10月4日午前5時30分, 起床時喀血し, 近医に入院となり止血剤にて軽快した. 10月12日, 当院にて気管支鏡施行, 右B^1 , B^2 , B^3 , B^8 , B^9 , B^10 , 左B^1+2 , B^3 入口部に数珠状の粘膜不整を認め, 右B^8 , B^9 分岐部を気管支鏡下生検したところ大量出血したが, 止血剤, 呼吸管理にて軽快した. 気管支鏡下生検像は粘膜下に拡張した静脈を認めた. 気管支...

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Hauptverfasser: 大塚敏広, 沖塩協一, 工藤新三, 平田一人, 栗原直嗣, 武田忠直
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:気管支静脈瘤は頻度が少なくその多くは限局性である. 今回我々は, 気管支鏡下生検を施行した両側性気管支静脈瘤を経験したので報告する. 症例は54歳, 男性, 主訴は喀血, 平成5年10月4日午前5時30分, 起床時喀血し, 近医に入院となり止血剤にて軽快した. 10月12日, 当院にて気管支鏡施行, 右B^1 , B^2 , B^3 , B^8 , B^9 , B^10 , 左B^1+2 , B^3 入口部に数珠状の粘膜不整を認め, 右B^8 , B^9 分岐部を気管支鏡下生検したところ大量出血したが, 止血剤, 呼吸管理にて軽快した. 気管支鏡下生検像は粘膜下に拡張した静脈を認めた. 気管支動脈, 肺動脈造影では動静脈奇形は見られなかった. その後は止血剤にて喀血なく軽快退院となった. 本症例は喀血により発見された気管支静脈瘤であり, その頻度は少なく, しかも両側広範囲に認められた点で興味深い症例と思われる.
ISSN:0287-2137