CTと気管支鏡による食道癌気道浸潤の診断

[目的]CTと気管支鏡検査による食道癌の気道浸潤有無の診断について検討した. [対象・方法]CTおよび気管支鏡検査が施行され気道浸潤有無の確認がなされた食道癌48例(浸潤18例, 非浸潤30例)において, CT所見と気管支鏡所見を検討した. [結果・考察]CTでは気道内へ突出するものは浸潤有りと指摘可能であった. 気道壁に接しているものにおいては, CT上食道の原発腫瘍部が指摘できないものに浸潤例はなかったが, 腫瘍部がCT上指摘可能なものでは浸潤例も非浸潤例もあり浸潤有無の差別は困難であった. 気管支鏡検査ではCTで差別困難なもののうち6例は気道の圧排に粘膜下の所見を伴っており浸潤有りと鑑別...

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Hauptverfasser: 中木浩司, 倉光達也, 田中伸幸, 内迫博路, 松井美補子, 藤田岳史, 由水多津子, 副島京子, 折橋典大, 三浦剛史, 松本常男, 中西敬, 中村洋
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:[目的]CTと気管支鏡検査による食道癌の気道浸潤有無の診断について検討した. [対象・方法]CTおよび気管支鏡検査が施行され気道浸潤有無の確認がなされた食道癌48例(浸潤18例, 非浸潤30例)において, CT所見と気管支鏡所見を検討した. [結果・考察]CTでは気道内へ突出するものは浸潤有りと指摘可能であった. 気道壁に接しているものにおいては, CT上食道の原発腫瘍部が指摘できないものに浸潤例はなかったが, 腫瘍部がCT上指摘可能なものでは浸潤例も非浸潤例もあり浸潤有無の差別は困難であった. 気管支鏡検査ではCTで差別困難なもののうち6例は気道の圧排に粘膜下の所見を伴っており浸潤有りと鑑別が可能であった. 以上より, 食道癌の気道浸潤有無の診断において気管支鏡検査は気道内に露出した腫瘍を確認するだけでなく, CTで食道腫瘍が気道に接する部位にある場合にも施行すべきであると考えられた.
ISSN:0287-2137