免疫不全患者の呼吸器感染症に対する気管支鏡検査の意義
免疫不全患者の呼吸器感染症に対する気管支鏡検査の意義を検討した。78例の対象疾患は白血病と自己免疫疾患が大部分を占めた。起炎微生物を検出したのは47例(60.3%)で, 検出率は一般細菌40%(18/45), 抗酸菌100%(15/15), 真菌69.2%(9/13), ウイルス100%(3/3), カリニ原虫100%(2/2)であった。起炎微生物検出率は発症後10日以内の気管支鏡施行例で高く, 発症後21日以降の施行例は陳旧性病変であることを確認する目的で行われた。経気管支肺生検法と気管支肺胞洗浄法は, 胸部X線上びまん性陰影を呈する場合, 感染症と非感染性肺合併症との鑑別に有用であった。免...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1994/03/25, Vol.16(2), pp.111-119 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 免疫不全患者の呼吸器感染症に対する気管支鏡検査の意義を検討した。78例の対象疾患は白血病と自己免疫疾患が大部分を占めた。起炎微生物を検出したのは47例(60.3%)で, 検出率は一般細菌40%(18/45), 抗酸菌100%(15/15), 真菌69.2%(9/13), ウイルス100%(3/3), カリニ原虫100%(2/2)であった。起炎微生物検出率は発症後10日以内の気管支鏡施行例で高く, 発症後21日以降の施行例は陳旧性病変であることを確認する目的で行われた。経気管支肺生検法と気管支肺胞洗浄法は, 胸部X線上びまん性陰影を呈する場合, 感染症と非感染性肺合併症との鑑別に有用であった。免疫不全患者の肺感染症に対する気管支鏡検査の目的は, (1)感染症治療目的での起炎微生物の検出, (2)今後の化学療法に備えて陳旧性病巣の確認, (3)非感染性肺合併症との鑑別に分類できる。個々の症例に応じて気管支鏡検査の目的を明確にし, 施行期日や検体採取方法を決定すべきと考えられた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.16.2_111 |