赤芽球癆を合併した胸腺腫の1手術例

症例34歳女性. 1992年3月妊娠9週の時点より貧血を指摘され, 輸血を行いながら同年11月分娩. 骨髄生検により純赤芽球癆と診断された. 胸部CTで前縦隔腫瘍を指摘され, 胸腺腫の合併を疑われた. ステロイド治療に関わらず貧血が改善しないため, 1993年7月6日に腫瘍摘出術を施行. 周囲臓器に癒着のない良性胸腺腫(リンパ球優位型)であった. 妊娠を契機に発症する純赤芽球癆は稀であり, 分娩後軽快する症例も報告されている. 胸腺腫切除のみで寛解するものは文献上約10%, 手術にステロイド投与を併用する場合, 約50%が寛解するとされており, 現在経過観察中である....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 1993, Vol.15 (7), p.713-713
Hauptverfasser: 山口晋一, 鈴木道明, 中村直子, 岩瀬彰彦, 青木茂行, 松岡緑郎, 中村ゆかり, 藤田彰, 原田三紀夫, 永山剛久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例34歳女性. 1992年3月妊娠9週の時点より貧血を指摘され, 輸血を行いながら同年11月分娩. 骨髄生検により純赤芽球癆と診断された. 胸部CTで前縦隔腫瘍を指摘され, 胸腺腫の合併を疑われた. ステロイド治療に関わらず貧血が改善しないため, 1993年7月6日に腫瘍摘出術を施行. 周囲臓器に癒着のない良性胸腺腫(リンパ球優位型)であった. 妊娠を契機に発症する純赤芽球癆は稀であり, 分娩後軽快する症例も報告されている. 胸腺腫切除のみで寛解するものは文献上約10%, 手術にステロイド投与を併用する場合, 約50%が寛解するとされており, 現在経過観察中である.
ISSN:0287-2137