マイクロファィバースコープを用いたウサギ気管移植腫瘍の作成

ヒト末梢気管支用のマイクロファイバースコープを改良し, 小動物用に挿入部の長さを300mmとしたものを作製した. このファイバースコープは, 外径2.3mmでライトガイドおよびイメージガイドを持つ上, 内径0.7mmの処置用チャンネルを有することにより直視下での吸引, 注入, 細胞診などの処置操作が可能となった. また処置用チャンネルのために, 外径0.5mmのレーザー照射ならびに蛍光観察用クオーツファイバー, 穿刺針, 擦過細胞診ブラシも作製した. 穿刺針の先端は30G針に相当し, ウサギの気管を穿通せず壁内に留まるよう段差を持った二重構造にした. 静脈麻酔されたウサギに気管内挿管し, 挿管...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 1993, Vol.15 (4), p.46-46
Hauptverfasser: 山本秀樹, 酒井治正, 古川欣也, 奥仲哲弥, 日吉利光, 島谷英明, 山田公人, 原田匡彦, 勝海東一郎, 筒井英光, 河手典彦, 小中千守, 加藤治文, 曾沢勝夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒト末梢気管支用のマイクロファイバースコープを改良し, 小動物用に挿入部の長さを300mmとしたものを作製した. このファイバースコープは, 外径2.3mmでライトガイドおよびイメージガイドを持つ上, 内径0.7mmの処置用チャンネルを有することにより直視下での吸引, 注入, 細胞診などの処置操作が可能となった. また処置用チャンネルのために, 外径0.5mmのレーザー照射ならびに蛍光観察用クオーツファイバー, 穿刺針, 擦過細胞診ブラシも作製した. 穿刺針の先端は30G針に相当し, ウサギの気管を穿通せず壁内に留まるよう段差を持った二重構造にした. 静脈麻酔されたウサギに気管内挿管し, 挿管チューブを通してマイクロファイバースコープを挿入後, 穿刺針を通してウサギ扁平上皮系のVX_7 腫瘍細胞を気管壁内に注入した. 移植後, 二週目には同部の隆起性病変を認め, 四週目には, ほぼ気管全域にわたる腫瘍の浸潤性発育が観察された. このモデル気管癌を用いた光線力学的診断および治療の実験のみならず, 内視鏡的癌治療の基礎研究にも応用されると考えられる.
ISSN:0287-2137