開胸生検した29症例の術前気管支鏡施行回数および術後の生存日数
当院の気管支鏡導入は1981年である. 12年を経過し施行症例数は1332例, 延べ施行回数は1826回となった. 今回この実績を対象に1症例当りの施行回数の分析から気管支鏡の効果的利用法を考察した. 頻回施行例は少なく18回1例, 13回1例, 9回1例, 8回2例, 7回2例, 6回1例, 5回2例, 4回7例であった. 18回施行例は特異な症例である. 原疾患は, 他の頻回施行例の如く, 気管支拡張症であったが, 実際の出血所見は初回と第3回だけで, 他は患者の切なる希望による施行であった. 残余の1315症例は1~3回の施行回数であった. 1症例当りこの回数で肺癌の診断に支障はないか?...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1993, Vol.15 (4), p.31-31 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院の気管支鏡導入は1981年である. 12年を経過し施行症例数は1332例, 延べ施行回数は1826回となった. 今回この実績を対象に1症例当りの施行回数の分析から気管支鏡の効果的利用法を考察した. 頻回施行例は少なく18回1例, 13回1例, 9回1例, 8回2例, 7回2例, 6回1例, 5回2例, 4回7例であった. 18回施行例は特異な症例である. 原疾患は, 他の頻回施行例の如く, 気管支拡張症であったが, 実際の出血所見は初回と第3回だけで, 他は患者の切なる希望による施行であった. 残余の1315症例は1~3回の施行回数であった. 1症例当りこの回数で肺癌の診断に支障はないか?結果として開胸生検の十分な援後があれば何の支障もない. 1986年からの6年間で原発性肺癌を内科で166例扱った. このうち29例を開胸した. 術前の気管支鏡での悪性細胞陽性は12例であり, 陰性例は17例であった. 陽性例を開胸した目的は根治を期待9例, 対症的3例であった. 陰性例の開胸目的は診断であるが, 開胸後の生存日数は陽性例に比して陰性例の方が良好であった. 2例の良性例は別として, 15例の肺癌では病巣が小型であったのがその理由のようである. 小さければ採り難いが進展が少い. 現象的には気管支鏡陰性の方が開胸後予後がよい. ただし7年間rS^8 bの肺腫瘤を観察, 常に気管支鏡で悪性陰性, 漸次増大のため開胸, 良性血管腫であったが, 術中にrS^2 bに新発生の腺癌発見切除という陥穴的症例がある. |
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ISSN: | 0287-2137 |