生検用曲鉗子(Flexible forceps)の使用経験

胸部異常陰影に対する病理学的診断は, 細胞診断より組織診断の方が有用である. 今回われわれは生検用曲鉗子を考案し, 従来の生検鉗子では生検不可能であった2例に用い, その有用性が認められたので報告する. 1例は右B^1 a末梢縦隔側の¢2.5cmの腫瘤で経気管支的・経皮的検査により細胞診(Class I~II)のみ可能で確診に至らなかったが, 曲鉗子により得られた生検材料から陳旧性変化と診断された. 2例目は亜区域支レベルにあり, 経気管支的に生検可能と思われたが不可能のため曲鉗子を使用し, 腺癌の診断を得た. 経気管支的に組織診断が得られるため, 試験開胸をはじめとした他の検査の必要がなくな...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 1993, Vol.15 (3), p.312-312
Hauptverfasser: 中田正幸, 梁英富, 木村一博, 尾崎貴子, 新津望, 森下健, 足高毅, 沈在俊, 福島保喜
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:胸部異常陰影に対する病理学的診断は, 細胞診断より組織診断の方が有用である. 今回われわれは生検用曲鉗子を考案し, 従来の生検鉗子では生検不可能であった2例に用い, その有用性が認められたので報告する. 1例は右B^1 a末梢縦隔側の¢2.5cmの腫瘤で経気管支的・経皮的検査により細胞診(Class I~II)のみ可能で確診に至らなかったが, 曲鉗子により得られた生検材料から陳旧性変化と診断された. 2例目は亜区域支レベルにあり, 経気管支的に生検可能と思われたが不可能のため曲鉗子を使用し, 腺癌の診断を得た. 経気管支的に組織診断が得られるため, 試験開胸をはじめとした他の検査の必要がなくなり, 非癌症例では特に有用と考えられる.
ISSN:0287-2137