Nd-YAG レーザーとステントチューブの併用で治療した気管支狭窄の 1 例

症例は55歳男性。甲状腺癌術後9年目に血痰が出現した。気管支鏡検査にて左舌区支入口部に腫瘍を認め, 甲状腺癌肺転移と診断し, 内視鏡的Nd-YAGレーザー治療を開始した。当初は2カ月に2週程度入院し, Nd-YAGレーザー焼灼を数回行うことで良好なQOLが得られていたが, 1年を過ぎたころより腫瘍の増大傾向が著明となり左主気管支および下葉支入口部に高度の狭窄を認めようになった。Nd-YAGレーザー治療の限界と考えられたため左主気管支から底幹に至るステントチューブを挿入, 留置した。ステントチューブの逸脱により一度再挿入を要したが挿入時の出血, 留置後の肉芽形成および上葉やS6の無気肺などは認め...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 1993/05/25, Vol.15(3), pp.273-277
Hauptverfasser: 小林, 照久, 柿崎, 徹, 澤藤, 誠, 半谷, 七重, 山本, 達也, 川村, 雅文, 加藤, 良一, 菊池, 功次, 小林, 紘一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は55歳男性。甲状腺癌術後9年目に血痰が出現した。気管支鏡検査にて左舌区支入口部に腫瘍を認め, 甲状腺癌肺転移と診断し, 内視鏡的Nd-YAGレーザー治療を開始した。当初は2カ月に2週程度入院し, Nd-YAGレーザー焼灼を数回行うことで良好なQOLが得られていたが, 1年を過ぎたころより腫瘍の増大傾向が著明となり左主気管支および下葉支入口部に高度の狭窄を認めようになった。Nd-YAGレーザー治療の限界と考えられたため左主気管支から底幹に至るステントチューブを挿入, 留置した。ステントチューブの逸脱により一度再挿入を要したが挿入時の出血, 留置後の肉芽形成および上葉やS6の無気肺などは認めなかった。Nd-YAGレーザー治療とステントチューブの留置を組み合わせることにより約2年にわたって良好なQOLを保つことができた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.15.3_273