肺癌に合併した難治性気胸に対して内視鏡的気管支閉塞術が有効であった 1 例
肺癌に合併した難治性気胸に対し, 内視鏡的気管支閉塞術を施行し著効を示した1例を報告した。症例は81歳の男性で, 左舌区に発生したI期肺扁平上皮癌と診断されたが, 肺気腫による低肺機能のため手術困難と考えられた。初診時合併した気胸が入院後に再発し, 約1ヵ月間にわたる胸腔ドレナージおよび2度にわたる胸膜癒着術でも空気漏れが停止しなかったため, 酸化セルロース綿を用いた内視鏡的気管支閉塞術を施行したところ, 舌区の閉塞により直後より完全に空気漏れが停止し, 胸膜癒着術との併用により5日後にトロッカーカテーテルの抜去が可能となった。当科関連施設における8例の奏効例では施行側での気胸の再発は認めてお...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 1993/03/25, Vol.15(2), pp.171-178 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 肺癌に合併した難治性気胸に対し, 内視鏡的気管支閉塞術を施行し著効を示した1例を報告した。症例は81歳の男性で, 左舌区に発生したI期肺扁平上皮癌と診断されたが, 肺気腫による低肺機能のため手術困難と考えられた。初診時合併した気胸が入院後に再発し, 約1ヵ月間にわたる胸腔ドレナージおよび2度にわたる胸膜癒着術でも空気漏れが停止しなかったため, 酸化セルロース綿を用いた内視鏡的気管支閉塞術を施行したところ, 舌区の閉塞により直後より完全に空気漏れが停止し, 胸膜癒着術との併用により5日後にトロッカーカテーテルの抜去が可能となった。当科関連施設における8例の奏効例では施行側での気胸の再発は認めておらず, 今後本法は難治性気胸に対し, 持続する空気漏れを停止させる目的で積極的に試みるべき方法と考えられた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.15.2_171 |