脳卒中救急医療体制整備に対する脳神経外科医の役割:第2報
2018年12月14日「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中,心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案」が公布され,2019年12月1日から施行された.群馬県では脳神経外科医を中心に,病院・消防・行政三位一体となり,人材育成・t‒PA常時施行可能13病院の明確化や脳卒中救急搬送症例の事後検証など,脳卒中救急医療体制整備を進めてきた.前回の報告では,「群馬県救急隊の脳卒中判断の質的評価は,感度82.5%,特異度97.2%,陽性的中率50.8%の結果で,新たに脳前方循環主幹動脈閉塞を判断する病院前スクリーンを導入可能な質に達したと判断.国産のELVOスクリーンを導入し,救急隊の研修開始してい...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | NEUROSURGICAL EMERGENCY 2021, Vol.26(1), pp.26-35 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 2018年12月14日「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中,心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案」が公布され,2019年12月1日から施行された.群馬県では脳神経外科医を中心に,病院・消防・行政三位一体となり,人材育成・t‒PA常時施行可能13病院の明確化や脳卒中救急搬送症例の事後検証など,脳卒中救急医療体制整備を進めてきた.前回の報告では,「群馬県救急隊の脳卒中判断の質的評価は,感度82.5%,特異度97.2%,陽性的中率50.8%の結果で,新たに脳前方循環主幹動脈閉塞を判断する病院前スクリーンを導入可能な質に達したと判断.国産のELVOスクリーンを導入し,救急隊の研修開始している.」と記載した.今回は,2019年の1月に脳卒中を疑いt‒PA常時施行可能12病院に救急搬送された348例のうち,病院で脳梗塞と診断された122例を対象に,救急隊のELVOスクリーン評価の研修初期段階における事後検証を実施し,感度41.4%,特異度93.5%,偽陰性16.3%の結果を得たので,現状の問題点と今後の課題について報告する.今後は,法律施行とCOVID‒19感染拡大に対応した取り組みを病院・救急隊・行政三位一体となり加速する必要がある. |
---|---|
ISSN: | 1342-6214 |
DOI: | 10.24723/jsne.26.1_26 |