センチネルリンパ節生検を施行した腋窩リンパ節微小転移乳癌症例の検討

「抄録」N0乳癌において症例を選べば, センチネルリンパ節転移陽性例であっても, 腋窩リンパ節郭清 (ALND) の省略が可能であると報告されている. 微小転移 (pN1mi) 乳癌においても, 同様の結果が得られている. 当科でセンチネルリンパ節生検 (SLNB) を施行し, pN1miであった66例を研究対象とした. SLNBの方法は, 99mTc-フチン酸を用いたRI法とインドシアニングリーンを用いた色素法の併用法で行った. SLNB群52例とSLNB→ALND群14例に分け, 予後を中心に検討し, ALND省略の可能性について検討した. 結果は, 1) SLNB群とSLNB→ALND群...

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Veröffentlicht in:川崎医学会誌 2017, Vol.43 (1), p.1-7
Hauptverfasser: 山本裕, 紅林淳一, 三上剛司, 岸野瑛美, 菅原汐織, 小倉一恵, 山本正利, 齋藤亙, 太田裕介, 小池良和, 山下哲正, 野村長久, 田中克浩, 鹿股直樹, 森谷卓也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」N0乳癌において症例を選べば, センチネルリンパ節転移陽性例であっても, 腋窩リンパ節郭清 (ALND) の省略が可能であると報告されている. 微小転移 (pN1mi) 乳癌においても, 同様の結果が得られている. 当科でセンチネルリンパ節生検 (SLNB) を施行し, pN1miであった66例を研究対象とした. SLNBの方法は, 99mTc-フチン酸を用いたRI法とインドシアニングリーンを用いた色素法の併用法で行った. SLNB群52例とSLNB→ALND群14例に分け, 予後を中心に検討し, ALND省略の可能性について検討した. 結果は, 1) SLNB群とSLNB→ALND群で無病生存率および全生存率に有意差を認めなかった. 2) 乳房切除症例でも同様の結果であった. 3) スキップ症例や術後にpN1miと判明する症例が存在する. pN1mi症例では乳房の術式にかかわらずALNDの省略が可能である.
ISSN:0386-5924
DOI:10.11482/kmj-j43(1)1